恐るべし歯周病🍎
『りんご🍎を噛むと血が出ませんか?』
というフレーズのCMが、私が子供の頃(1980年代)に、よくテレビで放送されていました。
『もしかしたらそれは、歯槽膿漏かもしれません・・・』
わたしは、このCMで初めて、『歯槽膿漏』って言うお口の中の病気があるんだなあ~と、子供ながらに記憶したのを覚えています。
それからかれこれ、40年以上経ちましたが、そのCMを観ていた年代の患者さんが来院されますと、第一声が、
『わし、歯槽膿漏みたいやから、ちょっと診てくれへんかなあ~』です。( ´艸`)
大人が歯を失う原因の多くは歯周病です。
でも、『歯周病とはどんな病気か?歯槽膿漏とはどんな状態の、どんな症状が起きていることを言っているか?』
と改めて聞かれると、答えられない人が多いのではないでしょうか?
歯周病とは、歯の周辺の組織に炎症が起きる病気の総称です。
炎症が表面の歯肉だけに限られている場合は『歯肉炎』
歯槽骨などにまで広がってしまうと『歯周病』と呼ばれます。
かつては『歯槽膿漏』という言葉がよく使われていましたが、これは歯周病でも、症状が重くなった状態を指します。
血や膿が出る、口臭が発生する、歯がグラグラするなどの症状が現れて、放っておけば歯が抜け落ちてしまいます。
しかし、歯周病が軽視されやすいのも事実です。
なぜなら、初期の歯肉炎の段階では、痛みもなく、ほとんど自覚症状がないまま静かに進行するからです。
気が付いた時には、かなり悪化しているケースが多いので、歯周病は『静かな病気』と呼ばれています。
歯周病の怖さは、歯を失うだけではありません。
最近では、様々な病気の原因になることが明らかになっていて、ますます歯周病対策が注目を浴びています。
糖尿病をはじめ、脳血管障害、心臓病、動脈硬化、肺炎、メタボリック症候群、早産や胎児の低発育、骨粗鬆症・・・。歯周病は全身の病気と関係しています。
患者さんA『わし、スーパーで歯槽膿漏を防ぐ生葉(しょうよう)って歯磨き粉買って、それ使ってるから大丈夫ちゃうんかいな?』とか・・・
患者さんB『わし、夜はいつも酒飲んでるから、口の中アルコール消毒できてるからいけるんとちゃう?』とか・・・
いろんな理由で大丈夫~。と思いたい気持ちも分かります。
皆さん歯医者には、痛みがなければ出来れば行きたくないですよね。
ただ、歯周ポケット内のバイオフィルムをまず、取り除いてからでないと、歯磨き粉の効果もアルコール消毒も効果がありませんから~~~残念!(hatayo-ku)
一度、歯科医院で歯のクリーニングをして、分からないことは気軽にスタッフにお尋ねください。
『なんか、歯医者行く程じゃないけど、鈍い違和感がたまにあるなあ~。いつもある訳じゃないから~まあ、だいじょうぶかな~~。』
・・・・・おそるべし・・・歯周病・・・